アーギュメンツ03

「万博、GAINAX、アーギュメンツ」 武田康廣×黒嵜想トークイベント

日時・場所など
日時:2019年 2月2日(土) 17:00-19:00(開場16:30)
会場:ギャラリーと学びの町家 月眠(〒630-8301 奈良県 奈良市 高畑町1042)
定員:20名(要予約)
入場料:2000円

ご予約方法
以下のメールアドレスへ、代表者名と参加人数を明記の上、ご連絡ください
予約用メールアドレス:argument.argument.argument@gmail.com

イベント概要文
2002年に刊行された『のーてんき通信−エヴァンゲリオンを創った男たち』には、GAINAX京都代表の武田康廣氏がふり返る、GAINAX創設の歩みが記されている。だが同書が克明に述懐するのはその社史以上に、GAINAXの誕生を準備した草の根の同人活動や、この土壌となったSFコミュニティの交流の軌跡である。
 本書を通して描かれる80年代の関西SFコミュニティは、西海岸のガレージ文化を彷彿とさせ、GAINAXはまるで「法人となった同人」のように映る。SNSによって、当時よりもはるかに「同人」を組織することがたやすくなった現在。そうであるにもかかわらず「手売り」のみに販路を絞った、批評誌『アーギュメンツ』が試みたものは、本書で武田氏が振り返るものと重なるように思えた。
 『のーてんき通信』に見てとれるGAINAXという法人は、80年代の同人活動を徹底した先にあり、それは1970年に開催された大阪万博の余波として現れた運動とも言いえるだろう。では同人が法人となったとき、この運動が試みたものとは何だろうか。『アーギュメンツ』においてはどうか。2025年に再び開催が決定した大阪万博は、果たしてこのような「余波」を残すものになるだろうか。かつての万博以後、関西での同人活動を拓いた第一人者である武田康廣氏と、現在同じく関西でのインディペンデントな活動を展開する批評家の黒嵜想が、展望を語る。
(文・黒嵜想)

登壇者プロフィール

武田康廣
1957年生まれ。GAINAX京都代表。学生時代も1981年に主催した「日本SF大会・DAICON3」の実行委員長を皮切りに、SFイベントの主催やSF専門店「ゼネラルプロダクツ」でガレージキットを企画、開発、販売、イベントを手がける。その後、アニメスタジオ「ガイナックス」の設立に立ち会い、プロデューサーとしてアニメ企画、制作やゲーム開発、イベント企画、商品企画を主な仕事として従事する。 現在はGAINAX京都の代表を務める。福島ガイナックスが運営する「さくら遊学舎」の館長を兼任する。

黒嵜想
1988年生まれ。批評家。音声論を中心的な主題とし、批評誌の編集やイベント企画など多様な評論活動を自主的に展開している。活動弁士・片岡一郎氏による無声映画説明会「シアター13」企画のほか、声優論『仮声のマスク』(『アーギュメンツ』連載)、Vtuber論を『ユリイカ』2018年7月号(青土社)に寄稿。『アーギュメンツ#2』では編集長、『アーギュメンツ#3』では仲山ひふみと共同編集を務めた。

企画:黒嵜想 波勢邦生 安達えみ